【密着レポート Day2】「できないと思ったけど、できた」— 持ち込み課題で1日かけて作った日

公開: 2026-05-31 ・ 著者: AI Agent Camp (講師: 中村 昂平)所要読了時間: 約 12 分

Day1 から数日後、各自の宿題を持って戻ってきた受講者 5 名が、1 日かけて自分の業務に1 つ動くものを実装する Day2 に密着しました。終了時の「できないと思ったけど、できた」の声と、過去 2 社の代表事例(デフォルメ)も収録。

Day1 から数日後、受講者 5 名が同じ会議室に戻ってきた。手元にあるのは、Day1 の最後に 自分でホワイトボードに書いた「自分の業務で AI に任せたい定型作業 3 つ」のメモだ。 今日のゴールはひとつ。その 3 つのうち 1 つを、1 日で自分の業務に載る形まで作る。 「できると思いますか?」と聞くと、開始前は全員、口を揃えてこう言った。「正直、できる気がしません」。

Day2 の会議室で各自がノートPCに集中し、講師が一人の画面を覗き込んで助言する様子
Day2 の会議室で各自がノートPCに集中し、講師が一人の画面を覗き込んで助言する様子

09:30再集合 — 宿題の確認と「一番効くやつ」選び

まず 30 分、全員の「やりたい 3 つ」を 1 枚の紙に書き直してもらう。書いてみると、「請求書の ステータス確認」「議事録の発注事項抽出」「プレスリリースの 3 軸レビュー」のように、自然と 粒度が小さくなる。3 つの中から「頻度 × 時間 × 1 人で完結する」の 3 軸で 一番効くものを 1 つだけ選ばせる。Day2 は最初の選定が 9 割だ。

10:00課題の言語化 — Plan Mode で設計してから書く

Day1 で繰り返した「2 行以上の指示は Plan Mode から」を、ここで実務に適用する。各自、Claude Code に「やりたいこと・入力・出力・例外」を箇条書きで渡して、まずプランを書かせる。広報 担当はここで「3 軸って具体的に何で測る?」とプランから引き戻された。本人いわく「自分の中で 曖昧だった部分が全部、プランで露出した」。実装より、ここで詰める方が後が早い。

11:00個別実装 — つまずきは「権限」「形式」「ループ」

議事録の決定事項を AI が抽出し、タスクボードに自動でカード化するワークフロー(再現図)
議事録の決定事項を AI が抽出し、タスクボードに自動でカード化するワークフロー(再現図)

財務担当は議事録から発注事項を拾ってタスク化する流れを作っている。途中で詰まったのは Google Sheets の権限エラー。「やりたいこと自体ではなく、繋ぎ目で止まる」のが Day2 の典型パターンだ。次の壁は「議事録の話し方が人によって違いすぎて抽出が安定しない」。 ここで Day1 の座学が効いてくる ——「曖昧なら Few-Shot で例を 2 つ渡す」を、本人がメモを 見返して自分で思い出した。

プレスリリースを 3 つの観点で自動レビューし、コメントカードで返すツール(再現図)
プレスリリースを 3 つの観点で自動レビューし、コメントカードで返すツール(再現図)

広報担当は、プレスリリースを「読者ベネフィット」「事実の正確性」「自社らしさ」の 3 軸で レビューさせるツールを書いた。最初は「全部 5 点満点」が返ってきて、評価が機能しない。 プロンプトに「欠点を 3 個探せ、無ければ『なし』と書け」と制約を入れただけで、 急に辛口になった。「ハードルを下げると AI もサボる」を、自分で発見した瞬間だった。

12:30昼休憩 — 「もう昼?」の声

Day1 の昼は「追いつき時間」だが、Day2 の昼は様子が違う。手を止めない人が多い。財務担当 は弁当の蓋を開けたまま 20 分動いていた。没頭の最初の兆候だ。Day1 で半信 半疑だった人ほど、Day2 では時間を忘れる傾向がある。

13:30仕上げ — 自分の業務に「載せる」最後の調整

昼を挟むと、午後の最初は「動くけれど自分の業務にそのまま使えるか?」のフェーズに入る。 営業担当は配信実績集約の出力フォーマットを朝会で使う形に整えた。「Slack に貼って読める 体裁か」「上司に見せた時に自分で説明できるか」—— ここを基準にすると、AI 任せの仕上がりが 最後ひと押し人寄りになる。

15:30「できた」報告会 — 1 人 3 分のデモ

自分の作ったツールが動いた瞬間、画面を見て笑顔の受講者と覗き込む同僚(再現図)
自分の作ったツールが動いた瞬間、画面を見て笑顔の受講者と覗き込む同僚(再現図)

全員が前で 3 分ずつ、自分のツールを動かす。財務担当の「議事録 → 発注リスト」が一発で 4 件抽出された時、会議室から自然と拍手が起きた。営業担当は「昨日まで毎朝 45 分 かかってたのが、3 分になります」と言い切って、本人が一番びっくりしていた。

受講者の声 — 「できないと思ったけど、できた」

開始前に「正直、できる気がしません」と言っていた 5 名から、終了時に出てきた言葉です。

プログラミング未経験で、絶対無理だと思っていました。最後の議事録から発注リストが出てきた瞬間、思わず声が出ました。月曜から使います。

財務 / 経理

Day1 のときは『便利そうだけど、自分には関係ない世界の話』だった。今日、プレスリリースに辛口コメントが返ってきた時に、自分の仕事の道具になったと初めて感じました。

広報 / マーケ

毎朝 45 分かかってた集計が 3 分。空いた 40 分で、今までできなかった顧客分析を始めます。

営業

エラーが出るたびに『やっぱり無理だ』と思いそうになったけど、講師がそばで『そのエラーはこう直す』と教えてくれて、最後まで進めた。家に持ち帰っても続きが書ける気がします。

総務

16:30振り返り — Day3 以降の「載せ方」

最後の 30 分は次のステップ。Day2 で作ったものを、(1) 毎日動かす自動化に載せるか、(2) チーム内で共有して水平展開するか、(3) もう一段抽象化して別業務にも使えるようにするか。 「動いたもの」を「自分の隣の人にも使ってもらえる形」に持っていくのが Day3 の宿題だ。

事例紹介 — 過去 2 社の代表的な成果(デフォルメ)

※ 守秘のため仮名・業種ぼかしで掲載。複数案件の代表例として再構成しており、数字は研修後 1〜3 ヶ月時点の実際の進捗を均した値です。

2 社の研修成果を Before / After の業務フローで比較する図(再現図)
2 社の研修成果を Before / After の業務フローで比較する図(再現図)
CASE 01

エンタメ・タレントマネジメント業 T 社 — 案件メール 1 次対応の自動化

多数の出演依頼メールを毎日捌くマネージャー業務に対し、受信から要件抽出・優先度判定・テンプレ返信下書きまでを Claude Code + Gmail で半自動化。返信は人が最終確認して送る運用に。

1 件あたり対応時間
12分→3分
1 日の処理件数
1.7倍
実装期間(Day2 から)
2 週間
CASE 02

システム受託開発業 W 社 — 仕様書とコードの差分週次レビュー

プロジェクトの仕様書(Notion)と実装(GitHub)の乖離を、毎週金曜に Claude Code が走査して差分レポートを生成。PM のレビュー前ドラフトとして 1 通の Slack 投稿にまとめる構成。

レビュー準備時間
週90分→週10分
見落とし指摘の件数
+38%
実装期間(Day2 から)
3 週間

まとめ — Day2 で何が起きるのか

Day1 は「AI を 1 つだけ自分の業務に渡す体験」、Day2 はそれを「自分の業務に載せる」 作業の日だ。プログラミング未経験でも、1 日あれば自分の手元で動くものまで持っていける。 鍵は、最初の選定(頻度 × 時間 × 1 人で完結)、Plan Mode での言語化、そして「できる気が しない」をその場で「できた」に変える講師の伴走。Day3 以降は、隣の人にも使ってもらえる形へ。

Day1 の進行は 「【密着レポート】法人 AI エージェント研修の1日 — ある企業のDay1に1日同行した」 にまとめています。

法人研修のご相談・お見積もり

Claude Code / Cursor / gog CLI を使う法人向け AI エージェント研修を、業種・職種にあわせて設計します。受講人数・助成金活用などもご相談ください。下記フォーム(約30秒)からお気軽にどうぞ。

STEP 1 / 6入力は約30秒

入力すると候補が表示されます。選ぶと住所も自動入力されます。

ご記入内容は研修に関するご連絡以外には利用しません。

自社向けに研修を実施したい方へ

Day1 + Day2 + 復習会の構成で、業種・職種にあわせて設計します。助成金活用や 1 社単位の運用、人数(4〜20 名)などお気軽にご相談ください。

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よくある質問

事例の T社・W社 はどこの会社ですか?
守秘のため仮名・業種ぼかしで書いています。複数の法人研修で実際に出てきた成果を、2 件の代表例として再構成しています。数字は研修後 1〜3 ヶ月時点の実際の進捗を均した値です。
Day2 だけ受講できますか?
原則 Day1 → Day2 の順での受講をお勧めします。Day2 は Day1 の概念(プランモード・1 チャット 1 タスク・コンテキスト)を実務に載せる時間なので、概念が共有されている方が成果が出やすいです。
Day2 で本当に動くものができますか?
「自分の業務で 1 つ AI に任せる雛形」までは Day2 内で全員が到達しています。プロダクションレベルではなく、まず手元で実用に耐える 1 ファイル/1 ワークフロー単位です。Day3 以降で運用化・自動化を進めます。
助成金は使えますか?
厚生労働省の人材開発支援助成金(リスキリング枠)で中小企業は 75%、大企業は 60% の補助が出るケースが一般的です。Day1 + Day2 + 復習会で 10 時間超の構成にすると要件を満たせます。詳細は記事末尾のお問い合わせからどうぞ。
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