Dynamic Workflows(ダイナミックワークフロー)徹底解説──Claude Code が数百のサブエージェントを動的にオーケストレーションする
Dynamic Workflows(ダイナミックワークフロー)とは、Claude Code がタスクに合わせてオーケストレーション用の JavaScript スクリプトを動的に生成し、数十〜数百のサブエージェントを並列実行する機能です。ループ・分岐・中間結果はスクリプト側が保持するため、ユーザーのコンテキストには最終結果だけが残ります。
本記事では、Dynamic Workflows の仕組み、品質を高めるパターン、始め方、前提条件、そして実際に使うべき場面までを、一次情報にもとづいて整理します。Claude Code の基本的な導入がまだの方は、先に「Claude Code セットアップガイド」をご覧ください。

Dynamic Workflows とは何か
Dynamic Workflows は、Claude がそのタスク専用のオーケストレーションスクリプト(JavaScript)をその場で書き起こし、そのスクリプトが多数のサブエージェントを並列に動かす仕組みです。従来のように人間が手順を組み立てるのではなく、Claude 自身が「どのサブエージェントに何を任せ、結果をどう束ねるか」をコードとして表現します。
この方式には次の特徴があります。
- タスクに応じてオーケストレーションのスクリプトを動的生成する
- 数十〜数百のサブエージェントを並列実行する
- ループ・分岐・中間結果はスクリプトが保持し、ユーザーのコンテキストには最終結果だけが残る
中間処理がスクリプト側に隔離されるため、大量のサブエージェントを動かしてもユーザーのコンテキストが中間生成物で溢れず、最終的なアウトプットだけを受け取れる点が大きな利点です。
品質が高まる理由──敵対的レビューと多角プラン
Dynamic Workflows が単なる並列化と異なるのは、エージェント同士を敵対的にレビューさせたり、複数の異なるプランを比較させたりできる点です。
あるエージェントが出した結論を、別のエージェントが懐疑的に検証する。複数の方針を並行して立て、それらを突き合わせて取捨選択する。こうした多角的な進め方によって、1パス(単一の推論)で答えを出すよりも信頼性の高い結果が得られます。
始め方
Dynamic Workflows を起動する方法は、大きく2つあります。
- プロンプトに「workflow」という語を含めて依頼する
- 組み込みの
/deep-researchコマンドを使う
特別な設定ファイルを書く必要はなく、依頼の仕方かコマンドの選択でワークフローとして実行させられます。リサーチ用途であれば /deep-research が手早い入り口になります。
前提条件とスケール
Dynamic Workflows を利用するための前提と上限は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応バージョン | v2.1.154 以降 |
| 対応プラン | 全有料プラン、および API / Bedrock / Vertex / Foundry |
| 最大エージェント数 | 1 run あたり最大 1,000 エージェント |
| 同時実行数 | 16 |
大規模なタスクでも、1回の実行で最大1,000のサブエージェントを使える一方、同時に走るのは16までという設計です。
使いどころ
Dynamic Workflows は、単一のエージェントでは扱いきれない規模・複雑さのタスクに向いています。代表的な用途は次の3つです。
- コードベース監査:大規模なリポジトリを多数のエージェントで分担して点検する
- 大規模移行:広範なファイル群を横断する移植・移行作業
- クロスチェック型リサーチ:複数の情報源を突き合わせて裏取りするリサーチ
大規模移行の一例として、Bun の Zig から Rust への移植のような、広範なコードベースを横断する移植作業が挙げられます。
実例:Claude Code の隠れ便利機能を発掘し、敵対的に検証してランク付けする
ここでは、AIブレインパートナーズが実際に Dynamic Workflows を書いて実行した例を紹介します。テーマは「Claude Code の隠れ便利機能を発掘し、敵対的に検証してランク付けする」というワークフローです。
実行の流れは次のとおりでした。
- 発掘フェーズ:20のエージェントが4つの観点から、Claude Code の便利機能を並列で洗い出す
- 検証フェーズ:発掘された各機能について、別のエージェントが懐疑的な立場から裏取りを行う
- 確証フェーズ:候補に挙がった16機能すべてを公式ドキュメントで確認したうえで返す
この一連の流れは、まさに前述の「敵対的レビュー」と「並列発掘」を組み合わせたものです。複数エージェントによる発掘と、別エージェントによる懐疑的検証、そして公式情報での裏取りという三段構えにより、思い込みや誤情報を排した結果を得られました。1つのエージェントに「便利機能を教えて」と尋ねるのとは、信頼性の点で質が異なります。
まとめ
Dynamic Workflows は、Claude Code がタスク専用のオーケストレーションスクリプトを動的生成し、最大1,000のサブエージェントを動かす機能です。敵対的レビューや多角プランの比較によって、1パスより信頼性の高い結果を得られます。プロンプトに「workflow」と入れる、あるいは /deep-research を使うだけで始められるため、コードベース監査・大規模移行・クロスチェック型リサーチといった重いタスクで活用してみてください。
Claude Code 全体の機能や周辺ツールについては「Claude Code セットアップガイド」、リモートからの操作については「Claude Code をリモートで操作する」もあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. Dynamic Workflows を使うには何が必要ですか。 A. Claude Code の v2.1.154 以降が必要です。対応プランは全有料プラン、および API / Bedrock / Vertex / Foundry です。
Q. どうやって起動しますか。
A. プロンプトに「workflow」という語を含めて依頼するか、組み込みの /deep-research コマンドを使います。
Q. 一度にどれくらいのサブエージェントを動かせますか。 A. 1 run あたり最大1,000エージェントで、同時実行数は16です。
Q. 通常の単一エージェントへの依頼と何が違いますか。 A. タスク専用のオーケストレーションスクリプトを動的生成し、複数エージェントを並列実行します。ループ・分岐・中間結果はスクリプトが保持するため、ユーザーのコンテキストには最終結果だけが残ります。エージェント同士の敵対的レビューや多角プランの比較により、1パスより信頼性が高まります。
Q. どんなタスクに向いていますか。 A. コードベース監査、大規模移行、クロスチェック型リサーチなど、単一エージェントでは扱いきれない規模・複雑さのタスクに向いています。
出典: Claude Code 公式ドキュメント Dynamic workflows / Anthropic ブログ Introducing dynamic workflows in Claude Code(2026-06 時点)。バージョン・上限・対応プランは変わる可能性があるため最新は公式をご確認ください。
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最終確認日: 2026-06-01